卒業生の声01
三浦 悠介
2010年卒 MINX RICCa ディレクター
京美を卒業後、三浦は国内でのスタイリストの経験を経て、2011年に単身渡米。美の最先端・ニューヨークで11年間、雑誌やショーの第一線で腕を磨いた。2022年に帰国後は、世界を舞台に培った感性・技術・思考を携え、東京・原宿「MINX RICCa」でその経験を顧客に還元している。
夢は大きく、行動は緻密に
世界のトップの舞台で活躍できたら、目の前のお客さんをもっと笑顔にできるのだろうか─。20代後半からこんな疑問を抱いていたタイミングで、偶然の出会いをきっかけにニューヨークで働くことになりました。超一流のスタイリストやフォトグラファー、経営者など、世界のトップで活躍する人たちを間近で見て確信したことがあります。 彼らは「天才だから」成功しているわけではないということ。能力があるのはもちろんだけど、それ以上に自ら目標を設定して“純粋に自分自身を信じてやり抜く力”がある。人が「これくらいでいい」と思うことを、十倍も二十倍もやっているんです。その量も深さも質も、すべて圧倒的。
それを見て僕が感じたのは「やっぱりそうなんだな」ということ。振り返ってみると、僕も学生の頃から少なからずその感覚を持っていました。ライバルは自分自身だと思って、誰よりも練習していましたよ。学校での練習が足りなかったら、自分の部屋でもやるんです。
個人的には「いつかできたらいいなぁ」という感覚はなくて、最終的にはやるか・やらないかだけじゃないかなと。やると決めたらやる。中途半端に取り組むくらいなら、やらない。あとはそのことを本当に好きになること。好きになれば、自然とやりたくなるし、興味があることなら知りたいと純粋に思うから、テストのための勉強という意識はなかったですね。その考えは今も変わっていません。
丸11年間の海外経験を経て、コロナ禍の時期に、昔からの知人が立ち上げた「MINX RICCa」を次の挑戦の場として選び、日本でのキャリアを再スタートしました。周囲には、自分から率先して教えるということはあまりしていません。結局、教えられる側も課題意識がなければ技術は身につきません。その意味で技術よりも考え方のほうが圧倒的に大事。どう生きるのかという根本的な部分ですね。
そうした姿勢を美容師としてもっと周囲の人に伝えていかないといけないんだろうし、示していく必要があると感じています。流行を追うのも悪くないけれど、もっと「自分」という人間に向き合ってほしい。美容だけでなく、歴史や自然科学、時には虫の生態からも勉強することだってあります。
お客様に対しても、その姿勢は変わりません。ご自身がどういうふうに表現したいのかを踏まえて、髪型を作って差し上げて、その人がその人らしく生きられるように。この窮屈な社会から一歩踏み出してもらえるような勇気を持ってもらえたらいいなと。そして僕の姿を見て「あんなふうに自由に生きてもいいんだ」、「流行に縛られず、自分らしくいても大丈夫なんだ」と思ってもらえたら嬉しいですね。